パキスタン・インド北部の国境紛争地帯カシミールを中心に起きた大地震が発生してから4日目。
被害の大きさが次第に明らかになってきた。11日までに確認されたパキスタン側の死者数は2万1千人。インド側でも約1千人の死者が確認されている。まだまだ、生き埋めになっている人も多く、死者数はさらに増えそうだ。
家屋含めた被災者は500万人、これは北海道の人口に匹敵する。アメリカ南部を襲ったハリケーン「カトリーナ」もすごかったが、今度の地震はケタが違う。

中国側のプレートとインド側のプレートがぶつかり合って盛り上がっているのがエベレスト山のあるヒマラヤ山脈だが、このあたりは西のトルコまで地震の多発地帯。しばしば大地震がおき、つど大きな被害が発生している。

APX200510090056.jpg(写真:パキスタン北西辺境州の町バラコト。震源の間近に位置し、最も被害が大きかった町のひとつで、ほとんどの建物がぺしゃんこにつぶれている。ASAHI COM.からお借りしました)


死者が数万人規模の地震はたびたび発生しているが、なぜか、家屋は土を焼いたレンガ造りのままだという。もちろん鉄筋も入っていない。
日本も地震多発国のひとつだが、建築基準法がしばしば改正され、大地震のたびに耐震構造の強化が法律に盛り込まれている。住宅も、商業ビルや工場も、橋も高速道路も地震に強い建築基準を通らないと作れない。

阪神大震災では多くの住宅が全壊したが、その多くが戦後まもなくの耐震基準が甘い時代に建てられた住宅だった。発生6日目に現地に入ったが、屋根に土をのせ、その上に瓦を葺いた「頭の重い」家が、自らの頭の重みでつぶされているのを多数見た。改正された基準法に沿って建てられた住宅のほとんどは、壊れていても半壊どまりだった。

こうしてみると、カトリーナも今回の地震も、被害を大きくした要因のひとつは「行政が仕事をしていなかった」ということなのかもしれない。「人災」と言ってしまえば軽くなってしまうが、「今度同じものが来ても、2度とこんな被害を起こさせない」という強い意志を持って、立法措置、行政措置を講じてほしいものだ。